わたくしごと註解

17-18世紀の西洋哲学および生命思想史を研究しています。執筆者については「このブログについて」をご覧ください。

2020-07-01から1ヶ月間の記事一覧

【読書感想文】野矢茂樹『心という難問:空間・身体・意味』講談社, 2016.

野矢茂樹『心という難問:空間・身体・意味』(講談社, 2016)を読み終わったので、簡単な感想と読書メモをまとめておく。厚い本だと思って読み始めたが、具体例が多く、サクサクと読み進めることができた。だいぶ昔に読んだ同著者の『哲学の謎』(講談社学…

ライプニッツの伝記的文献紹介と E・J・エイトン『ライプニッツの普遍計画』の読書メモ

2018年1月3日から1月13日にかけて、 E・J・エイトン, 渡辺正雄・原純夫・佐柳文男訳『ライプニッツの普遍計画』(工作舎, 1990)を読みながらとったメモ(ツイート)が残っていたのでまとめて公開する。昨年出版されたヒロ・ヒライ監修『ルネサンス・バロッ…

人文系大学院生による文献管理の一例

2023/05/15追記:本記事ではExcelで文献を管理する方法を紹介している。だがそもそも、世の中には多くの文献管理ソフトが存在し、そうしたもののなかには簡単な設定のみで利用可能なものもある。そうしたツールにも目を向けてほしい。いちどExcelで文献管理…

【読後感想文】美馬達哉『感染症社会:アフターコロナの生政治』人文書院, 2020

全体に関する感想 感染症という現象が持つ意味を、過去・現在・未来の時間的に、そして生物学的事実を超え分野横断的に、幅広い視野から描き出した著作であった。現在の状況は、自らのリスクマネジメントに関して、あるいはさらに、どの程度のリスクマネジメ…

【読書メモ】村上恭通(編)『モノと技術の古代史 金属編』吉川弘文館, 2017

津野仁・内山敏行「武器・防具・馬具」 戦闘のなかで使われる道具にどのように金属がもたらされたかが仔細に示されている。地方に対して中央が金銅製品を配布することで支配・被支配関係を構築していたなど、興味深く思う。 田中謙「木工具」 ヤリガンナは、…

【読書メモ】榊原英輔・田所重紀・東畑開人・鈴木貴之編『心の臨床を哲学する』新曜社, 2020

全体に関して 精神医学、心理学、心の哲学という三つの分野を横断的にまとめあげた論文集。それぞれの論文が紹介するトピックは非常に勉強になる内容であった。ただし、それらが相互にどのように関係しているのかは明瞭ではなかったように思う。逆に言えば個…